ターポリン生地とは?生地の特徴やメリット・デメリットを解説

ターポリンという言葉を耳にしたことがない方でも、横断幕や屋外タペストリーに活用されている生地と聞けば馴染みがあるのではないでしょうか。
しかし、実際は「ターポリンってどんな素材なのか」「どんな種類があるのか」「おすすめの生地や使い方を知りたい」といった疑問もあると思います。
今回はターポリンの特徴や種類、その用途などを詳しく解説します。記事を通じて各種ターポリンのメリットやデメリット、正しいお手入れ法も確認できますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
ターポリン生地とは?
ターポリンは、ポリエステルの繊維を軟らかい合成樹脂フィルムで加工した、耐久性に優れたビニール系シートです。特殊な構造によって雨風に強く、屋外での使用にも適しています。ターポリンは以下のように1類と2類に分けられます。
- 1類:建築現場などで単体として使われるシート
- 2類:シートと金網で併用される懸垂幕や横断幕など
いずれも落下物による危険防止に使用されます。1類のほうが厚く頑丈に作られており、2類は薄くて軽いのが特徴です。どちらも用途に合わせて適切な使い方が重要となります。
ターポリン生地の種類と用途
ターポリン生地には大きく分けて「ターポリン」「メッシュターポリン」「グロスターポリン」「遮光ターポリン」の4種類があります。下記ではそれぞれのターポリンの特徴と使用用途について紹介します。
ターポリンの特徴と用途

ターポリンとはポリエステルを合成樹脂で加工したビニール系の素材を指し、生地自体が防炎性をもつといわれます。通常のターポリンには以下のような性質があり、さまざまな用途で使われています。
メリット | 水に強く雨風に対する耐久性が高い、きれいに印刷できる |
デメリット | 比較的重く、強風によってパタパタと音がする場合がある |
用途 | 横断幕・応援幕・屋外用タペストリー・アウトドア用のバッグ |
ターポリンは耐久性や防水性が高いことから屋外で設置する横断幕や屋内のタペストリーなどに適しており、特に横断幕や広告として広く利用されています。また、保管の際に生地を丸めることが可能であり、シワがつきにくく取り扱いも簡単です。


ただし、注意すべき点があります。ターポリンはビニール素材の生地のため比較的燃えにくい素材ですが、完全に燃えないわけではありません。万が一の火災を考慮し、ターポリンには防炎加工を施すことが推奨されます。当店のターポリンは防炎加工済みとなっております。防炎加工シールの有無を選択できます。
メッシュターポリンの特徴と用途

メッシュターポリンは生地に網目が入っているため軽く、風を通しやすいといった特徴があります。メッシュターポリンのメリットとデメリット、用途については以下のとおりです。
メリット | 比較的軽量である、通風性が高い、強い風が吹いても破れにくい |
デメリット | イラストや写真など絵柄の印刷には不向き |
用途 | 足場幕、スポーツ応援の幕など、風が強い場所や高い場所で使う大型広告 |
通常のターポリンを使った場合は風の強い日にパタパタと音がする場合がありますが、メッシュターポリンであればその心配は少なくなります。その理由は、メッシュターポリンの生地に微小な穴が開いており、風を通してくれるためです。その反面、穴の影響により印刷した際に柄が見えづらくなる可能性があります。特に販促用として写真を使ったターポリン幕を作成する場合は注意が必要です。
総じて、メッシュターポリンは建築現場の足場幕やスポーツイベントの応援幕など、風通しや耐久性の高さを求める場面で活躍する生地であると言えるでしょう。


グロスターポリンの特徴と用途

グロスターポリンのグロスとは光沢を指し、適度なツヤ感が得られることから写真を使った広告幕に適しています。光に照らされた場合の反射を抑えながら、デザインを美しく見せてくれます。屋外の使用で高い視認性を発揮でき、写真を鮮やかに印刷することが可能です。
グロスターポリンのメリットとデメリット、用途については以下のようになります。
メリット | デザインの視認性が高まる、広告効果が期待できる |
デメリット | 通常のターポリンに比べて重い、費用が高め |
用途 | 広告幕やビルの壁面の広告、写真を使ったイベントのバナー、屋外の看板や懸垂幕 |
グロスターポリンはグロス加工をおこなうため、通常のターポリンよりも価格が高めに設定されています。しかし、その光沢と視認性の高さから、飲食店のタペストリーや店頭幕としてなどで、目立たせたい場面や写真の効果を高めたいときに重宝されています。


遮光ターポリンの特徴と用途

遮光ターポリンとは、ターポリンを2枚重ねた間に黒い布を挟んだ生地を指します。遮光性に優れており、裏面が透けることがなく両面印刷が可能です。
メリット | 裏面が透けない、表と裏と異なるデザインや写真などを印刷できる |
デメリット |
通常のターポリンよりも重い 中に入っている遮光材により、カサカサといった音が発生しやすい |
用途 | 飲食店のメニュー表、店舗やイベントの広告、両面活用が必要なフラッグ |
遮光ターポリンは飲食関連の広告やイベント告知の看板として利用されることが多く、両面印刷によって集客や販促に関する視覚的な効果が期待できます。


ターポリン生地のお手入れ方法と保管方法
ターポリン生地で作られた横断幕や懸垂幕は耐久性が高く、防水性にも優れていますが、適切なお手入れをすることでさらに長く活用できます。
お手入れ方法
屋外で使用する場合は、雨風にさらされて汚れやすくなります。汚れが気になった場合は、柔らかい濡れた布で優しく拭き取るようにしましょう。ただし、強くこするとインクが剥がれる可能性があるため、慎重におこなってください。
ターポリンは防水性があるため、水拭きでの清掃が可能です。使用後はしっかりと水拭きし、直射日光を避けて風通しの良い場所で保管してください。こうすることで、湿気がこもらず、素材の劣化を防げます。

保管方法
保管時には印刷面を内側にして筒状に丸めるようにします。その理由は、一般的に硬めのターポリン生地を折りたたんでしまうとシワがついてしまい、インクが剥がれる恐れがあるためです。丸めることで折り目やシワを防ぎ、印刷面を保護できます。

まとめ
ターポリンは耐久性と防水性に優れたビニール系素材であり、さまざまな用途に適しています。通常のターポリンをはじめ、メッシュターポリンやグロスターポリン、遮光ターポリンなど、それぞれの特性を理解して適切に選ぶことが重要です。
比較的耐久性が高いといわれるターポリンですが、長く活用するためには適切なお手入れが必要となります。本記事で紹介した方法を用いると作成したターポリンを長く使えます。
ターポリンで幕を作成する際は各種の特徴や用途を考慮し、適切なシーンで効果的に活用しましょう。

※当店では幕商品の販売のみとなっております。予めご了承ください。