ハトメの取り付け方を紹介!形状や工具を用いた付け方も解説

ハトメは、幕や革などに開けた穴を補強して、破れや劣化を防いでくれるリング状の金具です。機械を使って加工する方法のほかに、自身で打ち込んで取り付ける方法もあります。今回は、ハトメの種類について紹介したあと、具体的な付け方について解説します。
ハトメの種類と形状
ハトメは、「片面ハトメ」「両面ハトメ」という2つの種類があります。片面ハトメは、片面から打ち込むだけで反対側の面がプレスされ固定されます。ハトメを打つと裏面が放射状に広がって固定され、菊の花のような見た目になるのが特徴です。

両面ハトメは、座金という金具を用いて生地を挟み込むように取り付けます。表も裏もきれいな見た目の仕上がりで、耐久性に優れているのが特徴です。ホームセンターや手芸用品店などで扱われていることが多く、手に入れやすいです。

【両面ハトメの表・裏のイメージ】

ハトメとカシメの違いとは
ハトメと似た金具のひとつで「カシメ」と呼ばれるものがあります。カシメは生地を繋いだり、補強や装飾として使われるパーツで、中央に穴がないことがハトメとの大きな違いです。

カシメはメス・オスに分かれた2つのパーツで挟み込むように打ち付けることで、挟んだ生地をくっつけることができます。

ハトメの付け方
ハトメは、専用の道具さえあれば個人でも取り付けることができます。道具によって手順が少し異なるので気をつけましょう。ハトメ打ち棒を使う方法と、ハトメパンチを使う方法の2つを紹介します。
ハトメ打棒を使った付け方

両面ハトメを打棒で打ち付ける方法では、以下の道具の準備が必要です。
- ハトメ金具
- ハトメ打棒
- ハンマー/金槌
- ハトメ打ち皿
- ハトメ抜き(ハトメポンチ/穴開けポンチ)
- ゴム板
手順は以下の通りです。
①最初にゴム板の上に穴を開けたい生地を置きます。ハトメを取り付けたい部分に、ハトメ抜きをまっすぐ打ち込み、ハンマーなどでたたき穴を開けていきます。

②ハトメ金具を開けた穴に差し込みます。ハトメの先端が見えて、生地の裏側が上になるように置きます。座金がある場合は、上に座金をかぶせてください。

③ハトメ打ち皿の上に、②の準備ができた生地を乗せます。

④上からハトメ打棒をさして、しっかり垂直になるようにして少しずつハンマーでたたいていきます。曲がらないように様子を見ながら打ち込んでいくのがコツです。

⑤金具の先端が曲がり、ハトメが固定されて動かなくなったら完成です。

ハトメパンチを使った付け方
ホームセンターなどで販売されているハトメパンチを使って取り付ける方法もあります。その際は、以下の道具を準備してください。
- ハトメ金具
- ハトメパンチ
- ハンマー/金槌
- 穴開けポンチ
- ゴム板
手順は以下の通りです。

①穴開けポンチとハンマーを使って、生地に穴を開けます。
②穴を開けた部分にハトメを差し込み、座金があればかぶせます。
③ハトメと座金を挟むようにハトメパンチを当てて締めます。この際、2~3回位置を調整しながら締めるとうまく固定しやすいです。
ハトメやカシメを取り外したいとき
ハトメの付け方に失敗したり、不要になったりした場合は、取り外す必要があります。ハトメが取り付けてある生地を傷つけないよう、ニッパーやペンチを使ってゆっくり剥がしていきましょう。金具の内側部分から円を描くようにほぐしていき、生地との間に隙間が生まれれば外しやすくなります。喰い切りで起こすときは、無理やり引っ張らないように注意しましょう。
カシメの場合は、ハトメと違ってニッパーで切っていくのが難しいため、金具外し専用の台を使いましょう。ポンチを真ん中に置いてハンマーで打ち付けることで、金具が外せます。片方が外れたら、もう片方のカシメをニッパーでゆっくり丁寧に外して行きましょう。
まとめ
ハトメは専用の道具さえあれば、個人でも取り付けることができます。どの方法でも焦らず丁寧に行うことがハトメを美しく取り付けるコツです。幕や革などの製品を扱う人は、今後に備えてぜひこのハトメの付け方・外し方を参考にしてみてください。
※当店では、ハトメや工具の販売を行っていませんので予めご了承ください。